ども。
先日お預かりしたと冒頭でザザーッとご紹介したこちらの車両。
あの日はご紹介する台数が多くこのイタルジェット フォーミュラについてあまり詳しくは説明していなかったので、今日この冒頭で少しだけご紹介したいと思います。
このフォーミュラは伝説のスクーターと言われており、そりゃあもうマニア垂涎の1台なのですよ・・・ふふふふw
ただのヨーロッパ系の見た目重視の125ccスクーターではないという事を・・・。
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Italjet Formula LC
スペック
まずは車両のスペックを簡単にご紹介しましょう。
簡単に調べただけなので、情報が乏しく分かっている物だけを記載しているという事ご理解下さいまし。
モデル | イタルジェット フォーミュラ125 |
製造年 | 1996年-1998年 |
製造国 | イタリア |
車両重量 | 102kg(108kg※年式による) |
パワーウェイトレシオ | 0.1471 hp/kg |
シート高 | 820mm(調整可・最低時) |
フューエルタンク容量 | 10リットル |
ブレーキ | 前:油圧ディスクブレーキ 後:油圧ディスクブレーキ |
ブレーキキャリパー | 前:対向2POT(AJP) 後:対向2POT(AJP) |
エンジンタイプ | 水冷2サイクル リードバルブ フラットツイン |
ボアストローク | 41.0*43.0×2 |
総排気量 | 113.4cc(56.7cc*2) |
最高出力 | 15.0hp(10.9kW) |
最高速度 | 115.0km/h |
フラットツイン?
そうです・・・フラットツインなんです。
ん???どういう事?スクーターだよね?
まさか、そのまさかなのです・・フォーミュラは2気筒なんですよ。スクーターなのにwww
一般的にスクーターと言えば単気筒である事が常識ですが、このフォーミュラは2気筒なんですよ~すごくないっすか?
1気筒あたり56.7ccですよ。それが並列で配置されて写真の様にスクーターらしからぬ、実にけしからん仕様となっていますw
この辺がヨーロッパ系スクーターの凄いところですよね。日本車ではまず考えられないような豪勢な造りです。125ccのスクーターには無駄な仕様過ぎますが、こういう馬鹿っぽい無駄大好物です♪
今後の整備
保管期間が長すぎてあちこち問題点が多く、状況が状況だけに最後まで整備して差し上げる時間が足りないんですよね。。。
なので、中途半端な位置で整備が終わらないように、とりあえず1つずつ確実に区切りながら整備を実施していく予定です。
今はキャブレターのオーバーホールと吸排気関係の整備を実施しています。
近日中にはエンジンの始動まで確認出来ると思います。エンジンの始動とある程度のコンディション見極めが出来れば、続いてタイヤ交換・・・といった感じで進めていきます。
にしても・・・
シリンダーブロックが2気筒セットになっているってのが凄いよね。
2サイクル2気筒といえば独立したシリンダーを持っていそうなのに、やっぱりそこはエンジンブロックの大きさを極限まで小さくする為なのでしょうか・・・。
まぁ確かに左右のシリンダーを1ブロック化すれば少しは無駄なスペースも省けますが・・・メンテナンス性は随分と犠牲になりそうです(⌒-⌒; )
また作業の進行状況はブログ冒頭でご紹介しますので乞うご期待!!
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今日もいつもの
開店時のグリップ表面温度
22.8℃
明日の大阪の天気予報
晴れ一時雨!
降水確率と概況
~06:90% ~12:20%
~18:10% ~24:10%
明日の大阪の天気は、前線を伴った低気圧が日本海を進むため、明け方にかけて雨が降り、雷を伴って非常に激しく降る所があるでしょう。その後は高気圧に覆われて次第に晴れる見込みです。
今夜は風が恐ろしく強く、窓ガラスがビビるだけでは無く建物自体までビリビリ響くほどです。雨も横殴りって言うか縦横無尽に降ってるって言うかなんというか・・・・カサなんて全く役に立たないんだろうなって感じです。
もはやこれは台風直撃並みと言っても過言ではないです(´-ω-`)
ここからが本題
先日からご紹介している、
ルネッサのキャブレターをオーバーホールしてみよう!
ですが、今日は第7回目となります。
前回までの記事は以下のリンクよりご覧頂けます。
前回までの記事
前回までのおさらい
バルブシートとジェット類を研磨し、バルブシートはキャブレターへの取付けまで完了したところまでご紹介しましたね。
今日はこの続きをご紹介しましょう。
作業開始:ジェット類の取付け
メインジェットホルダー
台座部分に銅ワッシャを入れるのを忘れない様にして、メインジェットホルダーを取付けましょう。
分解時にあえて説明していませんでしたが、メインジェットホルダーの内側には小さな小さなOリングが入っています。このOリングは無理に取外そうとすると砕けてしまったり、千切れてしまったりするため、再使用する場合は下手に触らずにそのまま取付けた状態にしておくのが吉です。
ま、交換するのが常ですが、とりあえずOリングさえ入っていれば大事にはならないですが、完全に消失している場合はOリングを準備して入れておくように。
締め付け時は根本をスパナでキュッと締め付けましょう。
その際は隣に聳え立つチョークライン用のパイプにスパナを当ててへし折ってしまわないように十分に注意すること。真鍮なのでいとも容易く曲がったり折損してしまいますので。
ニードルホルダー
ニードルホルダーを割り箸の先端にセットします。
まぁ指先で持ってもいいんですけど、相当指が細い方じゃ無いとうまくコントロール出来無いと思いますw
だからといって固いラジオペンチなどで掴まないように。割り箸がほんとに丁度良いんですから。使ってみればわかります。ええ。
キャブレターにニードルホルダーを差し込む前に、ニードルホルダーにあるこの溝の位置を確認しておきましょう。
この溝がキャブレター側に設けられている位置決め用ピンに合わさるようになります。
位置がズレた状態で取付けると、キャブレターを傷めるだけでなく調子も出なくなりますので必ず確認しておくように。適当に取付けると痛い目を見ます。
割り箸にセットしたニードルホルダーを、このフロートチャンバー側にある合わせ位置めがけて真っ直ぐに溝の位置を確認しながら差し込みましょう。
位置がズレていた場合は割り箸を回して微調整すればOKです。
あ、割り箸なんて使わねぇよ!おらぁ指で十分だ!
と言っていた方は頑張って指先をプルプルさせながら回転させてくださいwww
そしてこれがニードルホルダーをセットし終わった状態ですね。
ニードルホルダーの溝と、キャブレター側のピンの位置がピッタリと合わさり、ニードルホルダーがキャブレター面と揃っていますね。これが正しく取付けられた状態です。
ニードルホルダーが下方に凹んでいる場合などは、正しく取付けが出来ていませんのでもう一度確認して取付し直してください。
キャップボルトで固定
座面に真鍮製のワッシャを入れてからキャップボルトで固定します。
このキャップボルトですが非常に肉が薄く作られており、締めすぎると簡単にネジ山部分にヒビが入ってしまいます。
逆に取外し時にもよくネジ山部分をチェックしてみると、実はヒビが入っていた・・・なんて事がかなりの頻度でありますので、必ず分解時のチェックと取付時のトルク管理には十分にご注意ください。
パイロットジェット
パイロットジェットを取付けましょう。
ここまで取付けてきたジェット類はすべて前後共通で使用されている物ですので、意識せずにサクサクっと取付けして頂いてOKです。
前後で違う物を使用している場合はちゃんと書きますのでww
メインジェット
最後にメインジェットを取付けます。こちらもパイロットジェットなどと同じく前後で同じ物を使用していますのでセットする際の確認は不要です。
ここまで書いてきて今更書くのもアレなんですけど、お客様ご自身でオーバーホールしたけど、復調せずにお持ち込み頂いたキャブレターの場合、多くの場合ジェット類の締め付けトルクが足りていません。
締め付けすぎると破損しそうで怖い・・・というのも分かりますが、緩めた時のあの固さは覚えていますよね?心配であれば自信で締め付けた後に緩めて見るとわかります。
あ、緩いなコレ・・・
ってすぐに分かると思います。
それを繰り返すことによって、適切な締め付け感というのを身体で覚えていくことが出来ます。もちろん、場数の問題があるのでなかなか我々のように身体が覚えるという所までは難しいかもしれませんが。
1つの確認方法として覚えておいて損は無いと思います♪
さて・・・今日はちょっと短めの記事となりましたが、この続きはまた定休日明けの水曜日にご紹介したいと思います。
じゃ、今日の作業はここまで!
閉店時のTODAYのグリップ表面温度とあとがき
17.2℃
いやぁ・・・本気でこりゃ帰り怖いな(;`・_・´)ン-
一向に雨と風が止む気配がありません。先ほどから台風直撃のような激しい暴風雨に見舞われています。
明日は定休日なので軽トラックで帰宅するわけにも行かず、バイクに乗って帰るしか無いんですよね・・・。あぁもちろんカッパと長靴着用で。
横風でぶっ飛ばされ無いかどうか心配になる程の暴風雨なので、ちょっと様子を見ながら住宅街を抜けてのんびり帰宅します。
ではでは、また水曜日に元気でお目に掛かりましょう☆