ども。
先日、ボアアップ作業でお預かりしたリトルカブの作業が
大詰めとなっています。
今日はボアアップ作業完了後の初試走です。
純正のスプロケット丁数のままでも走れなくもないけど、
やっぱり16Tに変更する方が回転数を低く抑えて走りやすいかな。
わたしのリトルカブも実際フロントは16Tに変更していますし。
でも、16Tへの変更の弊害として、坂道などではややパワー不足で
速度が落ちていくのは否めない。
4速リトルカブなら16Tでも十分に実用的なんですが・・・3速はねぇ(;´Д`)
だからと言って3速リトルカブで15Tにすると平坦な道での伸びが悪く
ストレスが溜まるし、こればっかりは個人の好みの範囲でしょうかね。
フロント16T、リヤを少し2~3T大きくして微調整しながら良いところを探すとか。
いや、それより何より全開時にやや失速感がある事が分かりました。
キャブレターの調整も実施してあるんですけど、どうもやっぱり
標準のエアーエレメントのままですと吸入量が足りてない感じ。
一度店に戻って、スプロケットを標準から16Tに変更して
再度試走です。
ページコンテンツ
14T→16Tへ変更後の再試乗
うむうむ、かなり良くなった。
1速もよく伸びてくれるので随分とギヤチェンジの忙しさが緩和しました。
3速リトルカブなので4速と比較すると、滑らかで加速しやすい
ギヤ比とは言いにくいですが・・・・標準のままよりはかなり良い。
ただし、先ほども書いた通りノーマルのエアークリーナーエレメントの
ままですと、全開時に少しエアー不足で詰まっている感が出ているので
エアーエレメントをどうにかすれば具合が良くなるかなと。
こちらのリトルカブの場合、エアーエレメントもちょっと古くて茶色く
変色してたってのもあって、やっぱり吸入抵抗が大きいんだろうなと。
新品のエアーエレメントだったらもうちょっとマシかもしれないけど、
AA01タイプのリトルカブと比較して、エアークリーナーボックスの
煙突部分が初めから4本共抜けていたり、ダクト部分の太さが太かったりと、
C50はAA01モデルに比べてかなり標準で吸わせている様です。
そして・・・・
純正のエアーエレメントの濾紙を取っ払いましたwww
見ての通りかなり使い込まれていて、目詰まり必至な感じですし
少しだけ大きくしたメインジェットに合わせて吸入量も
標準よりも増やしてあげる必要も有りますし。
紙を全て取っ払ったら接着剤をざざざーっと削り落として
下処理だけ済ませておきます。
※完全に取らなくてもOKです
この接着剤っていうかパテって言うか何て言うか、よく分からんけれど
とにかくベルトサンダーで削ると、まるで店内でコンクリートでも切ったのか?
って思える程に白い粉が降り積もるのでご注意をwww
わたしは気が付いた時には遅かった(-ω-)
辺り一面真っ白で掃き掃除+拭き掃除を余儀なくされたのは言うまでも無い。
濾紙の代わりにセットした物
汎用のウレタンフォーム(エアーエレメント)を長さを計測して巻き付け、
上下と接続部分をホットボンドで固定しました。
純正の濾紙に比べてウレタンフォームの場合は吸入効率が上がるので
ほんのちょっぴり燃調がリッチに振った場合の微調整に最適。
標準でウレタンフォームを使用している機種の場合は、
デイトナなどから販売されている汎用ターボフィルター(エレメント)を
必要な大きさにカットしてセットすると良いかも。
最終試乗の結果
かなり具合宜しくなった。
でもね、ちょっと悲しくなった出来事が。
これ、3度目の試乗の時にいつもの橋の上で撮影したんだけど、
橋の上に女性が二人居て、一人は乳飲み子を乗せたベビーカーを傍らに置き、
もう一人は橋の上で花を手向けてお線香を焚いていました。
実は1回目の試走の時からこの二人は橋の上に居てたので、
反対側の橋の端で写真を撮っていたんですけど、1時間位かなぁ・・・
リトルカブに乗って通り過ぎ様に一瞬しか見てないけれど、
遠くを見ながら悲しげな表情してるのはすぐに分かった。
大切な人が事故か何かでお亡くなりになったのでしょうか。
いつだったか、ここ数ヶ月ぐらいの間ですが橋の上に警察車両が
数台並んで居るのを通勤時に下から見たのを覚えてるけど。
いやでも、すぐ下には大きな幹線道路もあって、もしかしたら
幹線道路で駐車して花を手向けるわけにもいかないからって事で、
この橋の上に・・・・とか。
詮索は良くない。うん。
業務連絡
リトルカブですが最終試乗と最終チェックを済ませれば
週末頃にはお返しが出来そうです。←
準備が整い次第連絡致しますので今暫くお待ち下さい。
では、今日もいつもの開店時のTODAYのグリップ表面温度と
明日の大阪の天気予報をお知らせです。
8.8℃
晴れ時々曇り!
~06時 ~24時:0%
明日の大阪の天気は、中部や南部では高気圧に覆われて概ね晴れますが、
北部では気圧の谷や寒気の影響で概ね曇りで、雨や雷雨のところがあるでしょう。
降水確率は一日を通して0%となっていますが、今日に引き続きよく
冷えこみそうですので暖かい格好をしてお出掛け下さいね。
ここからが今日の本題
先日からご紹介している
VS1400イントルーダーのキャブレターをオーバーホールしてみよう!
ですが、今日は12回目となります。
一体いつまで続くんだと毎日見ている方はお思いでしょう・・・。
わたしもそう思ってるよwww
もう少し続くので辛抱しておくれやす。
前回までの記事は以下のリンクよりご覧頂けます。
さて、前回までは確か
キャブレターのジェット類を全て取り外し終わって、
フロートチャンバーも汚れているのでガスケットを取外しておきましょうと
ご紹介した所まででしたね。
今日はこの続きをご紹介していきましょう。
1つ取外し忘れていた物が。
そう、パイロットスクリューですね。
写真が無いなーと思ったらこのタイミングで出てきましたw
※写真は撮影順に並んでいるので・・・
んでこれが取外したパイロットスクリューですね。
フロント側のキャブレターからも忘れずにパイロットスクリューを
取り外しておいてくださいね。
パイロットスクリューの構成部品は、
スクリュー本体、スプリング、ワッシャ、Oリングこの4点です。
Oリングが特にキャブレター内部に残りやすいので
残ってしまった場合は、細い針金などを使用して必ず取外しておく様に。
キャブレタークリーナーの原液槽に浸け込む前に、予めキャブレターの
各経路をスプレータイプのキャブレタークリーナーを使用して
疎通確認を実施しておきましょう。
特に経路の細いチョーク用経路や、エアージェット経路などは確実に
通っていることを確認しておく事。
強力なキャブレタークリーナーの原液槽に浸け込んだとしても、閉塞している
ジェットの穴が通ることはありません。
分厚い氷の表層をバーナーで炙る様な物。
それに、細い経路ほど表面張力が効いて閉塞部分には大して有効ではありません。
なので、必ず先に経路内部を通しておくことが大切なのです。
各ジェット類も全て経路の疎通確認を実施します。
スロージェットは特に閉塞している事が多いので注意しましょう。
ジェット類、キャブレター本体の各経路の疎通確認が終わったら
もう一つ分解しておきましょう。
バキュームピストンにセットされたままになっている
ジェットニードルを取外します。
バキュームピストン内側の固定ボルトおよびプレートを
取外しましょう。
ボルトとプレートを取外したらバキュームピストンをひっくり返して
ジェットニードルを真っ直ぐに落として抜き取りましょう。
ちなみに、このバキュームピストンですが前後同じ様に見えますが
実は前後の形状に微妙な違いがあります。
ラバースカート部分の合わせ位置を合わせてキャブレターにセットした際、
吸入口側にちゃんと斜めにカットされた部分が来る様になっています。
前後を間違えてセットしますと、この斜めにカットされた部分が
ズレてしまうんですよね。
組付け時にもまた書く様にしますが覚えておきましょう。
前後間違えてもキャブレターにセット出来てしまうってのが
見落としてしまうポイントかもしれません。
組み間違えた際の症状はわかりませんが、少しスロットルレスポンスが
悪くなってしまったりするかもしれませんね・・・想像ですが。
んで取外したジェットニードルがこちらですね。
前後で構成部品の点数や組付け方法は同じですが、
使用しているニードルは異なります。
リヤ用:5D38
組付け時には間違えない様にご注意ください。
刻印番号たった1つ違いで、見た目もほぼ同じ様に見えますが
実際目で判断出来なくても、先端のテーパー形状に微妙な差があります。
こういう細かい設定が準備されているということは、その微妙な差で
コンディションが変化するからこそ設定されていると言うことをご理解ください。
これは、他のジェット類でも同じ事が言えます。
ほんの少しの汚れでコンディションが変化してしまうのが
キャブレターなのです。
パーツクリーナーと歯ブラシでゴシゴシ擦った程度で
オーバーホールや洗浄したという認識は誤りです。
その程度の洗浄でキャブレターオーバーホールの工賃が
一般的に高いと言われているだなんて到底信じられないでしょう?
活字である程度端折りながらこうして記事にしても、
このボリュームになるのですよ。
実際には記事では説明出来ない様な細かい部分にまで
注意や確認を続けながら最後まで作業をしているのです。
エンジンのコンディションに直結する重要な部品ですし、
そうそうおいそれと簡単にいつでも気軽に分解して
清掃する様な部分じゃ無いので、確実に1度で決める事が出来る様に
時間を掛けて作業するのです。
でもね、これだけ入念に作業を実施しても調子が出ないことや、
ガソリンが漏れてくる様な事だって有るのです。
いかに重要で繊細か。
私から言わせれば赤子をあやす方がムズいですけどね(真顔)
よって、保育士さんは神wwww
話が少し逸れましたんで戻します。
取外したジェットニードルからスプリングと
ワッシャ、それに樹脂製のカラーを取外し、
他のジェット類と共にキャブレタークリーナーに浸け込むために
容器に入れておきましょう。
そうそう、フロント側のフロートチャンバーのガスケットも
取外すのを忘れていたので取外しておきましょう。
リヤ側のガスケット式と違ってフロント側はOリングタイプです。
既にOリングとは言えぬ形態に変化してしまっていますがwwww
もうプラスティックの様にバキボキです。ええ。
そして今日の最後にもう1つ大事な事をご紹介します。
前後バキュームピストンが同じ様に見えて、実は形状に微妙な差があり
異なる物だと書きましたが、実はスプリングも前後で異なる物が
使用されています。
こんなの意識して取外さないと気が付かないでしょう。
でも、並べてみるとその長さの違いは歴然です。
明らかに長さが異なりますね。
リヤ用:スプリング短い
組付け時に間違えない様にしましょう。
このスプリングの張力差によってバキュームピストンの
持ち上がるスピード、つまりレスポンスに大きく影響が出ます。
こんな風に紙に書いて説明すれば活字にしなくても
済むんですけど、やっぱりこうしてキーボードを打って入力しないと
色々とダメよね。
ま、汚字を晒したくないってのもあるけどwww
キャブレタークリーナーにキャブレター本体、各ジェット類を
浸け込んでおきますが、浸け込まない部品類はこうして
纏めておくと良いでしょう。
ゴム製品はブヨブヨに伸びて再使用出来なくなることがあるので
冷蔵庫に別で放り込んでおくと伸びてしまうのを抑制する事が
出来ると、そう信じて止まないわたしがここに居ます(証拠は無い)
数時間ぐらいなら大丈夫でしょうけど、私達の場合は
丸1日以上は組付けるまでに時間が掛かるため、必ず冷蔵庫に入れる様にしています。
これを信じるかどうかはお任せしますw
さ、今日はキャブレターを浸け込んだ所までご紹介しましたので
この続きはまた明日更新の記事でご紹介したいと思います。
じゃ、今日の作業はここまで!
最後に閉店時のTODAYのグリップ表面温度をお知らせです。
9.6℃
今日、この写真を撮影した時に面白いことを発見したんです。
いや、放射温度計を持っている人は知っているのかも
しれないけど、ちょっと驚いてしまったので。
ちょっと面白くて5分ほど店先で放射温度計を
持って首が凝る様な事をしてましたwwww
何やってんだかw
明日冒頭でご紹介できると思いますのでお楽しみに♪
ではまた明日も元気でお目に掛かりましょう☆