【第2回】イントルーダー800(VS52C)のキャブレターをオーバーホールしてみよう!

ども。

一昨日は体調が悪い中のブログ更新でしたが、

定休日を挟んだ今日の体調は、未だ万全ではありません。

月曜日の夜の体調が最低でしたね。

夕飯を食べている際もあまりにもアチコチ痛むのと、

少々熱が出てきていたので鎮痛剤を飲んで就寝しました。

んで、火曜日朝起きてみると意外とスッキリ♪

おかげさまで、体調が万全ではないにしても普段通り

今日もこうしてブログ更新が出来て何よりです。

先月末頃にバッテリー交換を行ったドラッグスター250の

オーナー様よりトラブル発生のお電話が。

↓ 続きを読む ↓

電話で詳細な内容を聞いたところ、どうやら

昨日出先でオートバイが停止したと。

セルも回しすぎたようでバッテリーも上がってしまったらしく、

途中まで押して歩いたが体力の限界を感じ、

近くにあるコンビニにお願いして車両を置かせてもらっているとの事。

とにもかくにも、ハンドルロックが施錠された状態では

車両を引き取りに行っても、トラックに積み込むどころか

動かす事もできないのでキーを店頭までお持ちいただくことに。

数十分後、キーを持ってオーナーさんがご来店。

詳しい状況を聞いていると、なにやら微妙なお話に・・・。

一言で言うとね、

ガス欠っぽいw

※トラブル時、パニックになってガソリンコックを切り替えることを失念していたそうです 

まぁとにかくキーも預かったので早速車両を引き上げてきました。

ドラッグスター250のリザーブタンク容量は、

約3リットルとなっておりガソリン残量を見てみると・・・・

ほぼ3リットルぐらい

3リットル弱ですね。

この量でガソリンコックONの状態では、よほど殊な乗り方をしない限り

ガソリンが殆ど供給されない残量です。

店頭に車両を引き上げてきた際の残量はもう少しあったと思いますが、

トラブル症状の再現トラブル解消の確認の為に、

試乗したため3リットル弱に減っています。

皆様、これからツーリングシーズン突入ですが

ガス欠にはご心を♪

なぜ俺はコックを切り替えなかったんだぁぁぁぁっ~◎!&?☆

と、嘆くお客様。

高速道路の上じゃなくって良かったですよ。ほんと。

幸い、バッテリーも酷使した様子でしたがなんとか

充電すれば大丈夫そうなので何よりですが。

※寿命は縮んだと思いますが。 

とりあえず、明日ガソリンを満タンにしてもう一度試乗と

点検を行ってから、トラブル再発が無いのを確認してご返却となります。

って事で、今日もいつものTODAYのグリップ表面温度をお知らせ。

TODAYのグリップ表面温度

22.8℃

昨日の天気予報では、日中の最高気温が26℃ぐらいまで

上昇してになるとの予報でした。

紳士用肌着をまだ

 身に着けている自分がくて仕方ないw

今日こそ脱ぐぞ。(何の宣言だよおいw

さて、先日から始まった

 イントルーダー800(VS52C)のキャブレターをオーバーホールしてみよう!

シリーズですが、本日は2回目となります。

前回の記事は以下のリンクよりご覧いただけます。

【第1回】イントルーダー800(VS52C)のキャブレターをオーバーホールしてみよう!

前回は確か、

取り外したキャブレターセット

キャブレターの取外しが完了した所まででしたね。

今日はこの続きをご紹介します。

キャブレターに付いたままになっているケーブル類を取り外していきますが

なにやらスロットルケーブルに問題発生。

アウターエンドが外れてる

スロットルケーブルアウターのエンド部分が取れてしまってます。

アジャスターの内部でどうやら錆びて固着して外れているようです。

アウターケーブルのささくれ具合からするに、

もう随分前からこんな状態だったんでしょう・・・。

これで調子がいいかって?

論、有り得ません

1本のスロットルケーブルを分岐して2本引きにしている

スロットルケーブルの場合、2サイクル2気筒車両と同様に

スロットルの同調調整は大変重要です。

もちろん、イントルーダーシリーズの場合は

アイドリングシンクロケーブルによる

アイドリング時の同調調整も重要ですが。

こんなササクレているワイヤーじゃ、スロットルの同調は

絶対に合いません。

たとえ一時的には合ったとしても、すぐにズレてしまいます。

とにかく、このスロットルケーブルはもう使用できませんので

新品をメーカーに発注です。

念のため分岐部分のケーブルも分解してみました。

これを、

分岐部分のアウターも

ちょっとエンド部分を引っ張ってみると・・・

やっぱり取れてしまったエンド部分

あら・・・やっぱり取れるのね。

もう片方は引っ張っても取れないのに。

古くなってくるとイントルーダーのケーブル類は全然ダメですね。

特にこのエンド部分は腐食してアジャスターと仲良くやってしまいがちなんで。

フロント側からもスロットルケーブルを取り外します。

フロント側もスロットルケーブルを取り外す

次はチョークケーブルを取り外します。

リヤ側はキャブレター取り外し時に既に取り外してありますので

フロント側を取り外しましょう。

とにかく固いチョーク

まぁ~ほんとこれはいつも固いです。

14mmのスパナで緩めるんですが、ナットが薄いのに

結構なトルクで締まってるんですよね。

ナットを潰さないように注意して取り外しましょうね~。

んで取り外したチョーク一式がこちら。

取り外したチョーク一式

前後のチョーク一式を並べて写真撮影。

前後のチョーク部品一式

前後で違うのは座金部分だけです。

スプリングやチョーク部分は全く同一部品ですね。

さぁ次はメーカー推奨のシンクロケーブルを取り外します。

まずはフロント側キャブレターのアジャスターナットを緩めて

アジャスターナットを緩めて

アジャスターを締めこんでいきます。

アジャスターを締めこんでいく

しっかり締めこんだらリヤ側キャブレターのケーブルを

引っ張ってケーブルを取り外します。

ケーブルを取り外す

ケーブルをガイドから溝にあわせて取り外したら

そのままアーム部分に引っ掛けているタイコを取り外しましょう。

リヤ側のケーブル取り外し完了

リヤ側のケーブルの取外しが完了したら、

フロント側のアジャスターを緩めて取り外します。

フロント側のアジャスターを緩めて取り外す

これでシンクロケーブルの取り外し完了です。

ついでにエアベントチューブも前後とも取り外しておきましょう。

まずはフロント側のキャブレターから分解していきます。

バキュームピストンのフタをあけましょう。

とにかくここのボルトも舐めやすいのでご注意を。

バキュームピストンのフタを開ける

ボルトを全て緩めると、スプリングのテンションでフタがぶっ飛びますので

しっかりとフタを押さえながらボルトを取り外します。

んでフタを開けた状態がこちら。

スプリングがビヨヨヨ~ン

すんごい長いスプリングが入っています。

バキュームピストンを取り外して、ジェットニードルを見てみると、

ジェットニードルが緑色

完全にキャブレター内部がご臨終の様相を呈しています。

バキュームピストンのラバー部分も忘れずに

ヒビ、破れ、穴あきなどが無いかチェックします。

次はドエライ事になっているであろう、フロートチャンバーを

あけてみましょう。

フロートチャンバーのボルトも舐めやすいのでご注意を。

フロートチャンバーのボルトを緩める

さぁボルトを取り外し終わったらいよいよフロートチャンバーを開けます。

ガスケットがくっついているのか、少々固いですが

コツコツと衝撃を与えてあげると開きました。

うぉぇっ!!な・・・なかなかイイ匂いしてんじゃねぇかw

ガソリンが腐って緑色

完全に腐ってます・・・。

しかも、以前の修理跡なのか合わせ面のガスケットに

液体ガスケットを塗って固定していたようです。

もう少し近づいて見て見ましょうか。ウォェッw

凄い腐り方してるキャブレター

得体の知れない物体が大量に付着しています。

匂いもイイ感じです。

一日中指先が臭くて仕方なくなりそうな予感♪

フロートチャンバーのガスケットをピックを使用して

取り外します。

四角くなっているガスケット

完全にガスケットが四角くなっていますね。

触り心地も、ゴムではなく樹脂ぐらい?プラスティックの1歩手前ぐらいの固さです。

ガスケットも勿論交換です。

じゃ次はジェット類を取り外していきます。

まずはスロージェットから。

スロージェットを取り外す

なんだか、サクっともげてしまいそうなジェット類ですね・・・。

穴が細いスロージェットなんて完全に詰まってる

だろうと思って確認した所、

穴通ってる!

何がgoodか意味不明(w)ですが、とにかく穴が詰まってない

という衝撃の事実。

だからといって、そのまま使うってのは底無理ですが。

じゃ次、メインジェット。

メインジェットを取り外す

メインジェット先端が欠けてしまわない様に

注意しながらしっかりと押さえながら緩めます。

で、取り外したメインジェットもスロージェット同様に

穴が通っているか確認を・・・・

確認するまでもなかったメインジェット

って、確認するまでもなく完全に閉塞

じゃ次、ジェットホルダー。

ジェットホルダーを取り外す

スパナで少し緩めて後は手で緩めるんですが、ここで注意事項。

スパナで緩める際に、横に並んでいるチョーク用のノズルにスパナが

当たらないように注意する事。

緩める勢いが強すぎて、ノズルにヒットするとひび割れたり、根本で

折れてしまったりしますのでご注意を。

ジェットホルダーを取り外すと、さらに内側に別の部品が顔を出します。

ジェットホルダーを取り外した

ジェットホルダー内側から出てきた部分は

取り外す事ができませんのでこのままです。

じゃ次はフロートとフロートバルブを取り外します。

ピンを引き抜いてっと、

フローとのピンを引き抜く

フロートバルブがバルブシートに固着して

スッと引き抜けないと思ったら意外と普通に取り外し完了。

フロートを取り外した

バルブシートとは固着していませんが、フロートバルブフック側の

ピンが緑色の物体に囲まれて微動だにしません。

バルブシートもなんかすごい事になってます。

もう少し近づいてみます。

バルブシートが真緑

真緑です。

しかもなんかちょっと、

でも、オイニーツイキー♪

冗談はさておき、バルブシートを取り外しました。

取り外したバルブシート

バルブシートは再使用可能ですが、Oリングは交換です。

じゃ次、バルブシート横のジェットニードルホルダーを固定している

キャップを取り外します。

キャップをはずす

軽く締まっているだけなんですが、緩めるとね・・・

キャップが折れた

キャップが見事に折れました。

いや折れたというより、トドメを差した感じ。

感触的にすでにひび割れていたんだと思います。

内側にネジ山部分が残ったままなので

スナップオンのエキストラクターを使用して抜き取ります。

折れたボルトを抜く

そんなに固く締まっていないので簡単に取り外せました。

取り外すとこんな状態。

折れたボルトを取り外した

エキストラクター最高です♪

んで折れたキャップとボルト部分がこちら。

バラバラになってしまったキャップ

今ここで折れてくれたのは不幸中の幸いです。

組み立て時に折れると、またそれだけでキャブレターを

組み立てることが出来ませんし、時間の大幅なロスになります。

では作業を続けます。

キャップを取り外すとジェットニードルホルダーを

取り外す事ができますので、いつも通り割り箸などを使用して

コツコツと叩きながら抜き取ります。

割り箸などでジェットニードルホルダーを取り外す

くれぐれも固い金属などを使用しないこと!

割り箸を鉛筆削りで削ってから使用すると最高です♪

んで抜けてきたホルダーがこちら。

取り外したジェットニードルホルダー

割り箸からキュキュっと取り外して次に進みます。

次はキャブレター吸入口についているエアージェットを取り外します。

エアージェットを取り外す

エアージェットは小さくて先端が掛けやすいので、あまりにも固く

締まっている時は無理に取り外さずにショップに任せましょう。

取り外したエアージェットがこちら。

取り外したエアージェット

小さいですね。

無くさないように注意して下さい。

次はエアーカットバルブを分解していきます。

まずはフタを固定しているボルトを緩めますが、強力なスプリングが

入っているのでしっかりとフタを押さえつつボルトを緩めましょう。

エアーカットバルブのボルトを緩める

ボルトを取り外すとスプリングと内部のダイヤフラムが見えます。

エアーカットバルブのフタを取り外した

ダイヤフラムとスプリングを取り外したら、

ダイヤフラムが入っていた内部を良く見て下さい。

小さなジェットが付いていますね。

このジェット、パーツリストで品番指定されていないジェットです。

要するに、キャブレターASSYじゃないと購入できない部品となっています。

取り外して掃除するかどうかは個人の判断に任せます。

内部のジェットを取り外す

本当に小さなジェットなので無理は禁物です。

取り外したのがこちら。

品番指定されていないジェット

本当に小さいです。

これも先ほどのエアージェット同様に無くさないように注意が必要です。

次はパイロットクスリューを取り外します。

スロットルケーブルを引っ掛ける裏側にあります。

パイロットスクリューを取り外す

イントルーダーシリーズのパイロットスクリューは

一般的な1回転半や2回転ではありませんのでご注意を。

規定の戻し回転数は組み戻し時にご紹介します。

取り外したパイロットクスリュー一式がこちら。

パイロットスクリュー一式

小さなOリングとワッシャとスプリングと

針のように尖ったスクリューのセットです。

パイロットスクリュー先端が磨耗していないか、Oリングが

ひび割れていないかチェックして、異状があれば交換すること。

とりあえず今日はここまでにします。

あまりにも縦に長すぎる記事になってしまいましたので・・・・。

この続きはまた明日にでも。

じゃ最後に閉店時のTODAYのグリップ表面温度をお知らせ。

TODAYのグリップ表面温度

20.8℃

今日で紳士用肌着ともお別れです。

また来年ヨロシク。

ではまた♪

じゃ、今日もいつものアレいっとく~?
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コメント

  1. 佐々木 より:

    イントルーダーVS800GLP(VS52C)のスロットルケーブル純正部品はASSYでしか販売してないのでしょうか?また、同車種のフロントフォークのオイル番手、オイル量、油面レベルを教えて頂けますか?宜しくお願いします。

    • centrumMC より:

      こんにちは。

      スロットルケーブルは2サイクル車のように、1本から2本引きへと
      なっているケーブルなので、ドコのメーカーでも今現時点では
      イントルーダーシリーズのスロットルケーブルの
      設定が無いですね・・・(もしかしたら探し切れていないだけかも)

      イントルーダー800のフロントフォークの詳細は以下の通りです。
      ※手元の資料での数値なので、正確な数値はサービスマニュアルや
      お客様相談室への電話などでご確認ください。

      機種名:イントルーダー800
      年式:93年
      標準オイル:昭和SS-8
      フォークオイル量:412cc
      オイルレベル:124mm
      ワコーズフォークオイルを
      使用する場合のブレンド比率:
      【FK01】25:【FK20】75
      【Fk10】100
      ブレンドまたはFK10をそのまま使用するかですね。
      これで標準固さとなるようになっています。

      • 佐々木 より:

        centrumMC 様

        とても丁寧な回答有難う御座いました。
        又何か有りましたら宜しくお願いします。