ども。
今日も午後から天体観測です。
いや、冗談ですww
今日も先日に引き続きエンジンの
オーバーホールご依頼でご入庫下さった
お客様の車両をエンジン分解前に
プラグホールからファイバースコープを入れて
事前点検中です。
上部に黒く見えるのが燃焼室に
溜まったカーボンで、正面に見えるのが
シリンダー内壁ですね。
下の方に見えるのはピストンヘッドですね。
こうしてみるとピストンにもカーボンの堆積が
少ない様に見えますが、実際はこんな
感じでびっしりとカーボンが付着しています。
キレイに見えていたのはフチの部分だけ。
実際は90,000kmも走行すれば
カーボンの堆積ぐらいは仕方無いですよね。
まぁでも・・・正常な燃焼状態ならば
ピストントップもうっすらとカーボンが
付着する程度で、こんなにもびっしりと
堆積するような事は無いでしょうね。
ご入庫された車両はオイル上がりが
深刻な状況でして、マフラーから芳ばしい
オイルの焼ける匂いが常に出ている感じ。
スロットルを煽ると白煙モクモク。
腰上のオーバーホールが必要かと。
数日前に同様にシリンダーの状態を
点検していた車両と同モデル、
同じ症状ですが、それぞれ別のお客様です。
↓ この続きを読む ↓
前回点検していた車両はこちらですね。
そう、ヤマハ ビラーゴ250ですね。
右ディスクの前期モデルですな。
こちらのビラーゴの場合はオイル下がり、
それにオイル上がりの症状が見られる上、
カムチェーンも伸びきってて、
状況としてはあまり良くありません。
んで今日点検していた車両はコチラ。
随分と形が異なって見えますが
こちらもヤマハ ビラーゴ250です。
ただし左ブレーキの後期モデルですが。
新車から乗られて来て既に
90,000km越えで、非常に大切に
乗られているビラーゴ250です。
90,000km乗ると丈夫さが売りの
アメリカンでもさすがに消耗が激しい。
でも、エンジンをオーバーホールしてでも
まだまだ乗り続けたいというご要望で、
何が何でもご希望に応えたいと思います。
※予算は潤沢に必要になりそうですが・・・
このビラーゴもモデルとしては
いくら後期モデルとはいっても、シリンダーなどの
重要な内燃機部品が販売終了となっていて、
修理には単純に部品を発注して交換とは
いかないようで・・・・。
色々と策を練らねばイケませんね。うん。
ちなみに、シリンダー内壁意外にも
ファイバースコープで状態を確認しました。
これはフロントバンクのIN側バルブですね。
フロントバンクはバルブの状態も
なかなか宜しいですね。
続いてリヤバンクのIN側
バルブの状態を見てみましょう。
リヤバンクのバルブはオイル汚れが
かなり付着していますね。
やや湿り気もあるようですね。
カーボンの付着具合もIN側にしては
あまりにも多すぎますね。
EX側バルブならカーボン付着も容認出来ますが。
うぬぅ・・・やはりオイル下がりも
このバルブの状況を見ていると
全く無いとは言えない状況ですね。
今後、この2台の作業については
冒頭または記事にしてご紹介しますので
お見逃し無くです(・ω・)b
では、今日もいつもの開店時の
TODAYのグリップ表面温度と明日の
大阪の天気予報をお知らせです。
11.0℃
晴れ!!
~06時:10% ~12時:0%
~18時:0% ~24時:0%
明日の大阪の天気は、高気圧に
覆われて晴れるでしょう。
晴れの予報ですが最高気温はまだ低く、
春とは決して言えるような暖かさでは
無いようです。
今週末頃に掛けて春陽気に戻るようで、
この週末に一気に桜のつぼみも
開花しそうですね♪
では本日の本題です。
先日からご紹介している
CBR150Rのステムベアリングを交換してみよう!
ですが、今日は第5回目となります。
前回までの記事は以下のリンクよりご覧頂けます。
■【第1回】CBR150Rのステムベアリングを交換してみよう!
■【第2回】CBR150Rのステムベアリングを交換してみよう!
■【第3回】CBR150Rのステムベアリングを交換してみよう!
■【第4回】CBR150Rのステムベアリングを交換してみよう!
さて、前回までは確か
ステムベアリングを取外し終わった所まで
でしたね。今日はこの続きを
ご紹介していきましょう。
先にステムにボールレースを入れて行きます。
ここは時間との勝負で、しかも一発で決めないと
やり直しはかなり困難を極めますw
いやほんとマジでww
これがステムに入れる新品のシールと
ボールレースですね。
品番はそれぞれ以下の通りです。
ボールレース:53214-200-000
シール:53212-200-000
まずご自宅の冷凍庫にステム本体を
ぶち込んで、キンキンに冷やします。
逆にボールレースはヒーターガンを
使用してガンガン暖めましょう。
この両者の温度差を利用して
ボールレースを圧入するのです。
圧入・・・ではないね。
ストンと一発でステムに填り込んでくれます。
ボールレースは熱々で膨張してて、
ステムは冷えて縮んでいるので
簡単にステムにボールレースを
ステムに入れる事が出来るのです。
ですが、入れる時に引っ掛かったり、
両者の温度差が低すぎると、中途半端な所で
引っ掛かってしまい、大変苦労して
抜き取るハメになりますのでご注意を。
入れる時は迅速且つ立ち止まらずに
一気にステム最下部までボールレースを入れる事。
また、忘れずに事前にシールを入れた状態で
冷凍庫で冷やしましょう。
※ボールレースを持つ時は革手袋などを着用すること
じっくりと時間を掛けて冷やしつつ、
ボールレースを暖めておけば一発で
成功しますから。
イメージトレーニングをしっかりしておきましょう♪
ちなみに、本当に時間との勝負且つ、
一発勝負で真剣なので写真はありません。
ご了承をばwww
んでステムへのボールレースの組み付けは
サクッと完了したので、続いてフレーム側の
上側ボールレースを入れていきましょう。
上も下もフレームに圧入するボールレースは
同一品番のモノを使用しています。
ボールレース:50301-KTR-900 ×2個
ボールレースの打込みは、先ほどと同じ手法を
使用して圧入します。
冷凍庫でボールレースをキンキンに
冷やす事によって縮みますので、
縮んだ所でフレームに優しく圧入って感じですね。
圧入する時は、古いボールレースを使用して
上から3ヶ所ぐらいを均等に叩きながら
圧入していくと良いでしょう。
上側は圧入幅が浅いのですんなり
圧入する事が出来ますが、下側は
圧入幅が深いので、事前にフレーム側を
ヒーターガンで暖めて温度差をしっかり
作っておくと入れやすいでしょう。
これで上下共にボールレースの
圧入作業完了です。
両方共にしっかりと圧入出来ましたか?
上側は簡単ですが、下側は圧入量が分かり
にくいので、ノギスなどで計測して均等に
奥まで圧入出来ているか確認するように。
上側のレースはフレームとこんな風に
ぴったりと面が揃っているようにしましょうね。
レースの圧入が終わったら、いよいよ
組み付けていく準備をしていきます。
まずは上側のボールレースに
タップリとグリスを塗りましょう。
ボールを載せていくので余分なぐらい
グリスを塗っておく位がちょうど良いです。
まぁ塗ると言うより盛るという
言い方の方が正しいでしょうかねw
ここに新品のボールを乗せていきます。
新品のボールがこちら。
上下がそれぞれで必要な個数(18コ*2)が
パッケージされています。
ボール:06531-KW6-840 ×2個
んで袋から取り出したボールが
こちら。
ぎんぎんギラギラ輝いてます☆
このボールを先ほどグリスを塗った
レースに1つずつ丁寧に乗せていきましょう。
ボールを18個全てレースの上に
載せ終わったら、次はインナーレースを
乗せましょう。
インナーレース:53211-268-010
インナーレースを乗せる前に、こちらにも
予めグリスをしっかりと盛っておきましょう。
グリスは余分なぐらい乗せても結構です。
少ないよりは確実に良いので。
後でグリスが少なくて後悔するよりも、
過剰なほどグリスを盛っておいて
はみ出た分だけ拭き取れば良いんですから。
グリスを盛ったインナーレースを
ボールを乗せたレースに被せましょう。
インナーレースを乗せたら、レースを
左右にグリグリ回転させてグリスを
しっかりとボールとレース全体に馴染ませましょう。
続いてステム側に作業は移ります。
ステム側にも先ほどと同様に、先に
レース側にグリスをたっぷりと盛ってっと。
そこにまた丁寧にボールを
18個乗せていきましょう。
17個だと少ないし、19個だと乗せ切れない。
18個がちょうど良いのですw
写真はありませんが、フレーム側のレースにも
上側と同様にレースにしっかりとグリスを
盛っておいて下さいね。
あと、上側のステムナットも予め
レースの上に乗せた状態で待機しておき、
ステムを入れて行く際にもう一方の手で
押えつつナットをステムにかけると良いでしょう。
今回は行程が分かりやすい様にナットは
準備していませんが。
ボールを落とさないようにゆっくりと
フレームに入れていきましょう。
ステムを入れ終わった状態がこちらですね。
まだステムナットは取り付けていません。
んでステムナットを手で入れられる
限界まで入れて固定した状態がこちら。
ステムナットを取付け終わったら、
ステムを左右にグリグリ動かして
下側のボールとレースに塗ったグリスを
しっかりと馴染ませておきましょう。
ではステムナットを本締めしましょう。
ステムナットの本締めってね、言葉じゃ凄く
説明が難しいんです。
締めすぎたらダメ。ほんとダメ。
せっかくのボールレースが凹んで
しまいますし、なにより動きが
軽快ではありません。
かといって緩すぎると、ステムに
ガタが出てしまい、またフロント廻りを
分解して締め付けをやり直す必要があります。
締め付けの目安としては、手で一杯締めれる
所から、フックレンチを使用して半回転ぐらい
って感じでしょうか。
うーん・・・なんか違う気がするなぁw
とにかく、弱すぎても強すぎてもダメ。
1/4~1/2回転ぐらいがちょうど良いとしか
言いようがないですなww
ステムナットを締め付け終わったら
ステムを左右に動かして動作に
異常が無いかチェックしておきましょう。
ステムを操作した時に、一部で重たくなる場合は
レースの圧入量がズレている証拠です。
もう一度分解して圧入量をチェックしましょう。
※多少重い位は、最後に実施する
試乗によってレースの座りが良くなりますので
その時に再締め付けすればOKです
ステムナットの本締めが終わったら
トップブリッジを元通り取り付けましょう。
ここではクラウンナットは仮固定でOKです。
トップブリッジは後ほど本締めしますので
ここではガタガタしない程度に仮固定
しておけば良いでしょう。
さ、今日はステムの取付けまで終わりましたので
この続きはまた明日の更新でご紹介しましょう。
じゃ、今日の作業はここまで!
最後に閉店時のTODAYのグリップ表面温度をお知らせです。
7.2℃
夜になると冷えこむなぁ。
もう春だってのにここ数日は完全に
冬の寒さ再来ですよね。
こんなに寒暖の差が激しいと
体調悪くなりそうだわ。
明日も朝からビラーゴのエンジンと
お戯れになる予定です。
状況はまた追ってご報告をば♪
ではまた明日も元気でお目に掛かりましょう☆