ども。あいぼんです。
前回は確かシリンダーヘッドを分解したところまででしたね。
今回はその続編です。(大げさ
前回最後に紹介した写真をどぞ。
いやぁホントきれいで良かった良かった。
んで、次がいよいよメインのシリンダーです。
この時点で、すでにピストントップとシリンダー内壁が見えていたので
若干萎え気味で作業続行です
なぜ萎え気味かというと・・・・・
そりゃあもうすごい状態です。
気になる状態はこんな感じ。
残念。。
まぁキックが降りない時点で予想はついていましたが。。。
排気口に詰め物さえしていればもう少しマシだったんでしょうケド
シリンダーヘッド(燃焼室)はこんな感じに。
意外と普通。
焼け具合もカーボンの付き具合も普通。
少々サビが出ていますが、問題にならない程度でしょう。(今はそういう事にしておきましょう
バルブの当たり面の虫食いは後々確認することにして、
完全に固着したピストンとシリンダーの分離を行います。
簡単にスルリと抜けてくれませんので、潤滑油をかけて少しずつ抜いていきます。
しっかし抜けん。
どうにもこうにも固着していて抜けません。
気が進みませんが、ここは力技で行きます。
プラスティックハンマーを使用して、ピストンヘッドを下部へ叩いていきます。
この時、ピストンヘッド中央部分ではなく、なるべく端を叩きながら
少しずつ押し下げていきます。あ、潤滑油も忘れずに。
格闘すること数分。
ハンマーの振動と潤滑油が功を奏したのか、やっとこさ抜けてくれました。
シリンダー内壁の様子は・・・・・
どれどれ・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
(失笑)
参りました。。。
想像以上の腐食でした。
この場合、シリンダー内壁の陥没が予想されます。
シリンダー交換の場合、まずメーカーに部品の在庫があるのかどうかも
怪しいところですし、シリンダーとあわせてピストン廻りも交換する事になるので、
『安価に修理』ではなくなってきます。
ちなみにピストンはこんな状態。
修理する側から見れば、安価な修理はトラブルの元になるうえ、旧車なら尚の事
こういう部分でケチると痛い目を見るのになぁ~。
という感じですが、お客様にもご事情が有りますゆえ
事前にご了承の上修理を進めます。
とりあえずこのまま使用する方向で最善を尽くしましょう。
さすがにシリンダーはこのままでは使用出来ないので
表面のサビなどのイケてない部分をホーニングして取り除きます。
初めはドリルに取り付けてホーニングを行っていましたが、
なかなかしぶとい腐食でしたので、時間を有効に使うために
ボール盤にシリンダーホーンを取り付けてホーニング開始♪
ボール盤ですので、速度を調整してシリンダーさえ固定しておけば
あとは勝手に動いていてくれますから楽チンです~。
時々オイルを挿してあげれば、シャリシャリシャリシャリ言いながら仕事してくれます。
文句のひとつも言わないボール盤最高
作業中の様子はこちら。
ちょうどいい大きさの万力がなかったので、
クランプとアングルを使用してシリンダーを挟んで固定してます。
力がそんなに掛からないので、軽く抑える程度で十分です。
腐食が少々ひどかったので、シリンダーホーンのスプリングテンションも最大まで強めてます。
この状態でオイルを挿しながら自動で作業すること約1時間。
うむぅ。。。。
問題ないぐらい綺麗にはなりましたが・・・・・
エキゾースト側のシリンダー内壁が予想通りの具合。
これはマズイ。
シリンダー内壁が凹んじゃってます。
腐食がここまで進行していました。
さすがに1時間かけてホーニングしても、この凹みは取れませんでした。
これぐらいになると、ホーニングではなくて、ボーリングが普通は必要ですからw
今回のコンセプトは『安価に修理』ですから、
当然このまま作業は進めます。
エンジン始動は問題ないでしょう。
普通に始動も出来るでしょうし、走行にも問題ないと思います。
ただし、白煙はある程度吐くでしょうし、調子は出ないと思われます。
さらに、エンジンが温まってくるとアイドリング不安定なども考えられます。
最悪の場合、圧縮不良によりエンジンが冷えるまで再始動が困難になりそうです。
今はこの段階までしか作業が進んでいないのでこの続きはまた次回に。
次回はピストン廻りから組み付けまでご紹介予定です♪
お楽しみにw